チエノワLaboが始まって以来、初めて常設メニューを増やす事になりました。
チエノワのチキンカレー です。
6月に3日間限定で提供したチキンカレーを、この度常設メニューとしてご提供できるようになりました。
その際にもチキンカレーに関することは、僕からも智恵氏からもInstagramへの投稿で残しておりましたが、新たな定番メニューとして提供するにあたり、改めてブログの方でご紹介させていただきます。
どんなチキンカレー?
相変わらず「辛くないチキンカレー」
チエノワのカレーは辛くありません。これまで提供してきた「ポークビンダルーと花椒キーマのあいがけカレー」と同様に、この「チエノワのチキンカレー」ももちろん辛くありません。
辛くなくても食べた際の満足感がしっかりとあるように、スパイスカレーのタネである「グレイビー」を時間と手間をかけて作り込み、旨みとコクが深くなるようにしています。

もちろん定食にもできますので、お味噌汁と選べる小鉢を併せてご提供いたします。
お客さんからの「カレーにもお味噌汁をつけても良いのでは?」とキッカケに生まれた、チエノワのスパイスカレーとお味噌汁の組み合わせ。チエノワのチキンカレーなら、味噌汁もイケます。
レモンをごはんに搾るべし
サラダと一緒にレモンを添えています。さっぱりした味変にピッタリなんですが、レモンの搾り先に「ごはん」をオススメしております。カレーの方にかけてしまうと、どうしても風味が負けてしまいます。「ちょっと…ごはんにレモンをかけるのは慣れないなあ…」とおっしゃる方も、挑戦してみると「結構いいですね!」っと言ってくださいました。
未経験の方も、ぜひ騙されたと思って挑戦してみてください。
チキンカレーの誕生経緯
2024年夏「銀座の蕎麦屋で不意打チキンカレー事件」
「チエノワのチキンカレー」は、3回目の東京遠征で立ち寄った立ち食い蕎麦屋さんでチキンカレーを食べたことがきっかけで誕生しました。

上京当日。昼過ぎに羽田へ降り立ち、空腹を満たせぬまま急ぎで銀座に直行。目的は、坂本龍一さんが亡くなる少し前のピアノ・ソロ演奏を長編映画にした作品『opus』を観ること。食事をしないままに、しっとりとしたピアノ・ソロ演奏の映画を見るなんて、想像しただけでもゾッとします。張り詰めた空気感の中でお腹などなってしまった時には、もう逆スタンディングオベーションです(?)
というわけで道中必死に手頃な食事どころを探しますが、ありません。なんせ銀座です。笑
「(そもそも、そんなにタイトスケジュールであればもっと綿密に計画しておきなさいよ)」と自分自身に言って聞かせたいところですが、そんなこと考えていても仕方がないので血眼で飲食店を探しました。15分程度しか時間的に猶予がないという状況で、なんとか滑り込めた立ち食い蕎麦屋さん。食券を購入してサッと作ってもらえて、サクッと食べてササッと変えるスタイルです。「どうせなら…」と、そばだけでなくカレーも頼む強欲な夫婦。急いでるんじゃないんかね。

今改めてみても食べたい…。
しかしこれが大正解でした。まあ、後で聞くところによるとスパイスカレーがかなり有名な立ち食い蕎麦屋さんだったので、単に僕たちのリサーチ不足だったんですが。笑
智恵氏が「美味しい!」と言うまでは自分の感想を控えるほどに味覚にはあまり自信がないのですが、こればかりは小賢しいことを考えている間もなく口をついて「美味い…」と漏れてしまいました。
これが「チエノワのチキンカレー」誕生のきっかけになった「銀座の蕎麦屋で不意打チキンカレー事件」です。
期間限定だけでなく、常に提供できるように
9月の中旬くらいまで、Laboでは「夏ごはん」もご提供しておりました。あいがけカレーと夏ごはんと、スプーンでサクッと食べられる系のメニューが2種類あって、楽しそうに選んでくださっている様子に作り手の智恵氏は手応えとやりがいを感じていたようです。

あいがけカレーに、チエノワらしいチキンカレーが並べば、お客さんにとっては選ぶ楽しさが増えるのではないかと思います。
チエノワらしさ
「やっぱりチエノワのカレーは、”グレイビー”で勝負」
そうは言っても、「ポークビンダルーと花椒キーマのあいがけカレー」を磨き続けてきたために、新作カレーは約1年8ヶ月ぶりになりました。試作の段階では、かなり試行錯誤していたように思います。試作を重ねる中で、智恵氏が最終的に言っていたのが
「やっぱり、私のカレーに辛さは必要ない。グレイビーで勝負なんやな。」
でした。かっこいい。
グレイビーとは、玉ねぎとトマトをしっかりと炒めて作る”スパイスカレーのタネ”のようなものです。しっかりと水分を飛ばしつつ、焦げ過ぎないように炒め尽くすことによって、旨みが増します。

グレイビーの作り方や考え方をベースに、チキンカレーの作り方をお話ししました。
ポークビンダルーを何度も試作していた頃も、ひたすらにグレイビーを追究していました。
原点に立ち返り、自分だからこそ、チエノワだからこそ作るカレーというものを見つめることができたのかなと思います。
チエノワだから、智恵氏だから作れるカレー
智恵氏がスパイスに触れるようになったのは、体の冷えに起因する不調に悩まされていたことがきっかけです。体の調子を整えるために、体を温めるような効能に注目してスパイスに興味を持ち始めたことが、スパイスカレー作りに繋がりました。

だからこそ、食べた後に体が温まったり、ホッとしたり、元気になるようなカレーを作るようになりました。
チキンカレーは、スパイスカレーの中でも比較的馴染みのあるものの一つかなと思います。専門店も、いろんなお店がいろんな解釈で、特色のあるチキンカレーを提供されているはずです。
そんなチキンカレーだからこそ、チエノワらしさ、智恵氏が作るカレーらしさがより一層感じていただけるのではないかなと思います。
『チエノワのチキンカレー』もよろしくお願いします!
全てのメニューで、提供するからにはなるべく売り切れは出さないようにしようと努めています。ただ、どうしても足りなくなってしまうこともあるかもしれないので、ご希望の方にはお取り置きもさせていただきます。
各種SNSのDMや、予約フォームからお席のご予約の際にお申し付けください。
ご来店お待ちしております!
祥




