「骨」で得る時間|サバの味噌煮定食

2026年当初に公開したブログ『MENU RANKING | 2025 TOP20』は、ご覧になっていただきましたでしょうか。

2025年の一年間での注文数でランキングを作ってみました。

お話ししていると、ご覧になってくださった方も思った以上に多いようです。ありがたいです。

そして、ご自身の「推しメニュー」をみて一喜一憂されている方もいらっしゃるのが面白い。
そんな中で改めてご覧いただきたいのが、今回のブログの主役である「サバの味噌煮定食」でございます。

サバの味噌煮定食の順位はというと…、週替り定食カテゴリでは最も低い15位。
そしてまさかの、夏限定で3ヶ月程度しか提供していない「夏ごはん定食」にも負けてしまいました…

でもまあ、なんとなく分かるんです。
どちらかというと、僕自身もこれまでは魚料理を敬遠しがちな人生でした。

今回は、そんな逆風を受けがちな「サバの味噌煮定食」のご紹介です。

敬遠されがち、お魚料理

なぜ、敬遠されがちなのか。
僕はわかっていますよ。

骨を取るの、骨が折れますもんね。

(大丈夫です。心は折れていません。)

食べるのに「時間」と「手間」がかかるということです。

食事にあまり時間をかけられない
さっさと食事を済ませてやるべきこと/やりたいことに時間を割きたい

そうやって、「タイパ」を意識して時間の密度を上げなければならない方も結構多いのではないかと思います。

タイパとは

「タイムパフォーマンス」の略。かけた時間に対して得られる効果や満足度の高さを指す。コスパ(コストパフォーマンス)の「時間版」。動画を倍速で見る、食事をなるべく短時間で済ませるなど、限られた時間をいかに効率よく使うかという考え方。

claude君が生成

魚料理が全般そうだというわけではありませんが、骨がある煮魚のような料理に限れば、「タイパ」という観点から敬遠されやすいのだろうと思います。

※たまには元地理教諭らしい内容も少しばかり(ブログのみ)

日本においては水産物を食べるということは減りつつあるのが現状ですが、世界に目を向けると、実は水産物の消費量は増加傾向にあります。

世界平均で増加傾向になっている要因はいくつか挙げられています。

主な要因とされているもの
アジアを中心として、経済発展著しい国で水産物を食べる量が増えた

かつての日本もそうであったように、経済発展に伴って所得が向上すると、米や小麦などの穀物や芋類を中心とした食生活が、肉や魚などのタンパク質を多く摂取する食生活へと変化することが多いです。

人口増加と経済発展の見込みのある国や地域は多いので、まだまだ増えそうですね。

冷蔵・輸送技術が向上して、海から離れた内陸部でも水産物を食べられるようになった

生鮮食品の筆頭である水産物は、海から離れるとすぐに傷んでしまいます。技術の進歩によって、水産物を扱えるエリアが広がったということですね。(ちょっと抽象的ですけど)

健康志向の高まりで水産物が注目された

これは私たちにとっても肌感覚で分かることかなと思います。

水産白書に『魚離れ≠魚嫌い』という面白いコラムがありました。

調査結果をざっくり文章にしてしまうとこんな感じです↓

お魚料理は好きだけど、お魚は買わない。理由は「家族があんまり求めてないし、調理が面倒」だから。そんな中でもお魚を購入する理由として最も多いのは「健康に配慮したから」

水産物の消費量が減っている日本でも、「健康」というキーワードで購入する人が多いようです。
そういった要因も、世界平均が増加している要因の一つかもしれません。

既に食文化に水産物を食べることが定着していた日本にとっては、増えることよりも減ることの方が印象的ですよね。

忙しい日常の中で家事に割ける時間が減り、「調理」「食べる」「処理」に手間がかかる水産物の消費量が減ってしまうのは、必然だったとも言えるのかもしれません。

Laboに限らず、飲食店で魚料理を食べるということは、最も高いハードルである「調理の手間」と「処理の手間」を省略できるので良いですよね。

「骨」で得る時間

タイパから離れている時間

ただ、魚料理を食べる「手間」も、考え方次第では必要である気もしています。

サバの味噌煮を前にした時、骨を丁寧に取り除きながら食べなければならないので、スマホを触ったり、動画を見たり、といった「ながら食事」がしにくくなると思います。

(もしノールックで骨除きができるのであれば、なかなかの熟達者。バスケットボールで言えば、河村勇輝選手ほどの逸材でしょう。)

確かに、これは大変不便なことです。めちゃくちゃタイパが悪いです。

でも、生活の中のどこかに「タイパから離れている時間」があっても良いのではないかなと思います。

思い返してみると、僕は出来もしないのにマルチタスクで物事に取り組みます。

風呂に入りながら本を読んだり、
ご飯を食べながらテレビを見てたり、
ランニングしながらPodcastを聴いたり、
ストレッチしながらゲームしてたり、
ドライヤーで髪を乾かしている最中に顔パックしつつふくらはぎを伸ばしながら動画を2倍速で見たりしています。

落ち着け。

落ち着かなければなりません。

僕の状況なんて、きっと序の口ですけどね。
似たような方、いますよね。

僕らは落ち着かなければなりません。

だからこそ「マインドフルネス」だとか、「ジャーナリング」だとか、「サウナ」だとか、「タイパから離れる時間」のようなものが求められる今日この頃なんだろうと思います。
何か一つのことに集中する、もしくは「無」になってみようとする、常に思考し続ける頭を一旦休めてみる。

でも、もっと簡単な方法があります。

サバの味噌煮定食を食べることです。

「骨を取り除くことに没頭しながらゆっくりサバの味噌煮を味わう時間」を、タイパから離れる貴重な時間のひとつとなり得る可能性を感じています。

ただただ、食事だけをする20分程度の時間で、もしかしたら何かが変わるかもしれません。

味噌の香りを感じる
サバの身のふっくら具合を噛み締める
慎重に取り除いた骨とほぐした身とが混ざらないように気を付ける
ご飯とのペース配分を合わせられるように細心の注意を払う

サバの味噌煮定食だと、ちょっとだけ「タイパから離れている時間」を持てるのかもしれません。

しかもその上、美味しいです。
さらに、オメガ3脂肪酸や魚肉たんぱく質など水産物の摂取は良い健康効果も期待されます。

そう言いつつ、看板メニューは「タイパ飯」

ところで、ひとつ確認ですが、僕は「タイパ」を否定しているわけではありません。

現にチエノワは「スパイスカレー」を様々な理由から看板メニューとして軸に据えていますが、その理由のひとつは、ある意味「タイパ」と言えます。

忙しさで食欲がない人でも、カレーなら食欲が湧くと思います。
スプーン1本でサクサク食べることができて「ながら食事」も難なくこなせるので、忙しい時にはもってこいの一皿です。
お肉でタンパク質もしっかり入っているし、アチャールも含めれば野菜も入っていて、いろんな栄養素を一皿で摂ることができます。

かなり高いレベルの「タイパ飯」だと考えています。

ちなみに、スパイスカレーたちの提供は凄く早いです。
条件が整えば、最速で1分くらいで出せます。爆速です。

タイパ飯としての筆頭である「スパイスカレー」を看板メニューに据えながら、タイパが悪いサバの味噌煮定食を提供していることは、矛盾ではありません。

どちらが正しい/間違いということではなく、どちらも必要だということです。

サバの味噌煮定食

智恵氏のイチオシでもある、サバの味噌煮定食。白いご飯が進みます。
骨を取るのはちょっと面倒だけど、たまにはそんな面倒も一緒に味わってもらえたら嬉しいです。

もちろん、すごい速さで骨を仕分けてサバの味噌煮をお召し上がりいただくのも良いです。格好いいです。

お昼はお忙しい方は、ぜひ夜のLaboでゆっくりお食事をされてください。
比較的余裕を持って、食事の時間を過ごしていただけると思います。

サバの味噌煮定食

 週替り定食(原則 水曜日〜翌月曜日)

定食:1,000円(お味噌汁、お漬物、選べる小鉢付き)

単品:700円

※定食のアレンジ
  • ごはん大盛り:無料  
  • ごはんおかわり:+150円  
  • 小鉢2コセット:+200円  
  • ハーフサイズセット:-150円(ごはんとおかずをハーフサイズに)  
  • ちょびっとカレーセット:+350円(小鉢サイズのカレーを追加)

ちなみに、このサバの味噌煮定食を激推ししてくれている、常連のお子さんがいます。
子どもの体感時間でとっても長いであろう約1ヶ月後を楽しみに、「次のサバの味噌煮はいつですか?」と話してくれます。

注文数が少ないとメニュー改変というのが、きっと普通なんですが。
待ってくれているお子さんがいるんだから、まだまだしばらくは続きます。

頑張れ。サバの味噌煮定食。

こんな投稿を書いている日の昼食。
手羽先。
うおおおおお面倒くさいいいい!(嘘です)

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